※記事内にプロモーションが含まれています。

「オンライン坐禅会」で検索すると、たくさんのページが出てきます。ただ、その多くが、2020年から2021年で更新が止まっていることも少なくありません。
コロナ禍でお寺に行けなくなったとき、全国のお寺が一斉にZoomで坐禅会を始めました。それが落ち着いて対面の会が戻ってくると、多くのオンライン坐禅会は静かに役目を終えていきました。だから「昔はやっていた」ページが今も残っています。
でも、そのまま定着して、いまも続いているオンライン坐禅会がちゃんとあります。しかも無料で、予約もいらず、顔を映さなくても参加できるものも中にはあります。
この記事では、2026年8月の時点でまだ開催されているオンライン坐禅会を5つ、参加のしかたごとに整理しました。あわせて、いまは参加できなくなった会についても書いています。「近くに坐禅会がない」「人前で坐るのは気が引ける」「夜しか時間がない」そういう方に届くといいなと思っています。
なお「座禅」と書かれることもありますが、お釈迦様が屋根のない場所で坐禅をしたことから、本来はまだれ(屋根)のつかない「坐禅」が正しい表記とされています。この記事では「坐禅」に統一しますが、なじみのある書き方と同じ意味と考えてください。
※掲載情報は各主催者の公式サイトをもとに確認したものです(情報確認日:2026年8月)。開催日程・参加方法は変更になる場合があるため、参加前に必ず各主催者の公式サイトでご確認ください。
- いまも開催中のオンライン坐禅会5つと、それぞれの入り方
- 予約なしで今週から坐れる会と、申し込みが必要な会の違い
- カメラは映さなくていいのか、途中で抜けてもいいのか
- 会に出ずに、一人で坐りたいときの選択肢
オンライン坐禅会は「入り方」で3タイプに分かれる
オンライン坐禅会を選ぶとき、宗派や時間帯より先に見るべきなのは「どうやって入るのか」だと思っています。ここが会によってまるで違っていて、しかもハードルの高さがぜんぜん変わるからです。
| タイプ | 入り方 | 該当する会 |
|---|---|---|
| ①URLを踏むだけ | カレンダーから日時を選んでクリック。申し込み不要 | 臨済宗青年僧の会/東京禅センター/龍雲寺など |
| ②申し込みが必要 | フォームから申込→メールで入室URLが届く | 全国曹洞宗青年会「穏坐」/東光禅寺など |
| ③見るだけ | YouTubeなどを再生して各自で坐る | 龍雲寺(YouTube同時配信)ほか |
いちばん気楽なのは①です。メールアドレスを渡す必要がないので、「合わなかったらもう行かない」が成立します。逆に②は少し手間がかかるぶん、主催者側が参加者を把握していて、進行がていねいな傾向があります。
もうひとつ、参加をためらう最大の理由になりがちなカメラのオン・オフについても、先にまとめておきます。ここは会ごとに考え方が違います。
運営状況は変わる可能性がありますので、あくまで参考までにと思ってください。
| 会 | カメラの扱い | 参加費 |
|---|---|---|
| 臨済宗青年僧の会 | オン推奨。切って参加してもかまわない | 無料 |
| 東京禅センター | オフ可。名前も変更してよいと明記 | 無料 |
| 全国曹洞宗青年会「穏坐」 | カメラを使えるようにとお願いあり | 無料 |
| 龍雲寺 | 参加者の姿は映らないと公式に明記 | 無料 |
| 東光禅寺「白山坐会」 | 姿勢が見えるよう離れて坐ることを推奨。ただし音声のみの参加も可 | 無料 |
このように、カメラオン/オフの対応はまちまちです。なので好きなところを選ぶのがよろしいかと思います。
先に結論を書いておくと、はじめての一回なら、臨済宗青年僧の会のオンライン坐禅会がいちばん入りやすいです。無料・申し込み不要で、カレンダーから好きな日を選んでクリックするだけ。開催頻度も群を抜いて多いので、「今週のどこかで坐りたい」に応えてくれます。曹洞宗の坐り方がいい、という方は原則毎月最終日曜の夜に開かれる「穏坐」へどうぞ。
予約なしで、今すぐ坐れるオンライン坐禅会3選
まずは申し込みが一切いらない3つから。メールアドレスも名前も登録せずに、時間になったらURLを開くだけで坐れます。思い立った日に参加できるのが、この3つの強みです。
1. 臨済宗青年僧の会のオンライン坐禅会——無料・予約不要・開催数がいちばん多い
| 主催 | 臨済宗青年僧の会(臨青)/臨済宗・黄檗宗の若手僧侶の全国組織(担当には他宗派の僧侶が加わることも) |
| 参加費 | 無料 |
| 申し込み | 不要(公式サイトのGoogleカレンダーから日時を選ぶ) |
| ツール | Zoom(パスコード「5555」/臨青主催の回のみ。カレンダー内の【御紹介】の回は別パスコードのことも) |
| 一般向けの流れ | 挨拶(2分)→坐禅(約30分)→法話(10〜15分)→読経・挨拶(担当者により前後します) |
| 子ども向けの流れ | 挨拶→坐禅15分→子ども向け法話→坐禅15分→読経・挨拶 |
| 定員 | 100名(大きく超える場合はYouTubeで生配信することも) |
| カメラ | オンを推奨しているが、切って参加してもよい |
| 公式サイト | rinsei.net |
オンライン坐禅会をひとつだけ挙げるなら、これになると思います。臨済宗青年僧の会(略して臨青)が運営していて、全国31名の和尚さんが交代で担当する、という規模の大きさが最大の特徴です。北は宮城・福島から、関東・北陸・東海・京都、そして和歌山や大分まで。担当が変われば法話の内容も語り口も変わるので、何度か参加してみて相性のいい和尚さんを見つける、という楽しみ方もできます。
参加のしかたは拍子抜けするほど簡単です。公式サイトに埋め込まれたGoogleカレンダーを見て、参加したい回の「参加する」をクリック。Zoomが開いたらパスコード「5555」を入力するだけ。名前もメールアドレスも登録しません。開始時刻の少し前に入室して、心を調えておくのがおすすめされています。
うれしいのが、子ども坐禅会・親子坐禅会が用意されていること。坐禅15分を2回に分けて、あいだに子ども向けの法話が入る構成です。お寺の坐禅会は「じっと坐れる年齢でないと難しい」ことが多いのですが、オンラインで15分ずつなら、小さいお子さんでも挑戦しやすいはず。
ひとつだけ注意点を。中継が始まるとすぐに坐禅が始まります。作法の説明にたっぷり時間を取る会ではないので、初めての方は事前に坐り方を見ておいたほうが安心です。臨青の公式サイトからも入門動画へのリンクが張られていますし、こちらの記事でも姿勢と呼吸を整理しています。
なお、12月にはお釈迦様の成道(悟りを開いたこと)にちなんで、夜10時半から翌朝5時半まで坐り続ける「臘八(ろうはつ)特別坐禅会」が開かれることがあります。入退室は自由なので、最初から最後まで参加する必要はありません。年に一度、少し長めに坐ってみたい方はカレンダーをのぞいてみてください。
2. 東京禅センター オンライン坐禅会——60分の流れが公開されていて安心
| 主催 | 臨済宗妙心寺派 東京禅センター(首都圏の布教拠点) |
| 参加費 | 無料 |
| 申し込み | 不要(スケジュールから希望日をクリック) |
| 入室 | 開始15分前から可能 |
| 所要時間 | 60分 |
| 流れ | 挨拶・紹介→坐禅の説明(10分)→坐禅①(15分)→法話(10分)→坐禅②(15分)→『白隠禅師坐禅和讃』の読経→散会 |
| 用意するもの | 座布団、枕のようなクッション、飲み物 |
| 服装 | 体を締めつけない、ゆるめの衣服 |
| カメラ・名前 | ビデオをオフにしてよい/名前も変更してよいと明記 |
| 公式サイト | myoshinji.or.jp |
臨済宗妙心寺派が首都圏に置いている布教拠点、東京禅センターの会です。臨青と共同で立ち上げた経緯があり、いまも両方のカレンダーに掲載されています。
この会のいいところは、60分の進行が分単位で公開されていることだと思います。最初の10分でちゃんと坐禅の説明があり、15分坐って、法話をはさんで、また15分坐る。最後に『白隠禅師坐禅和讃』を読んで終わり。何が起きるかわかっている状態で入れるので、初めての一回にはこちらのほうが向いているかもしれません。
もうひとつ、「撮影映像の共有を希望しない場合はビデオをオフに、名前を知られたくない場合は名前を変更して参加してください」と公式に書かれています。ここまではっきり書いてくれていると、気持ちがずいぶん軽くなります。マイクは全員ミュートに設定されるので、生活音が入る心配もありません。
用意するものに「飲み物」が入っているのが、なんだかいいなと思いました。お寺の坐禅会だとまず言われないことです。自宅から参加する会ならではの配慮ですよね。
3. 龍雲寺「洗心坐禅会」(東京・世田谷)——半世紀近く続く朝の会のオンライン版
| 主催 | 臨済宗妙心寺派 大澤山 龍雲寺(東京都世田谷区) |
| 坐禅会名 | 洗心坐禅会(せんしんざぜんかい) |
| 開催 | 毎週日曜の朝(本堂は7:00〜8:30・要予約/オンラインは7:30開始・約1時間) |
| 参加費 | 無料 |
| 申し込み | オンラインは不要(Zoom情報は公式サイトで確認を) |
| 流れ | 坐禅の説明→坐禅一炷→住職の話→坐禅一炷→『白隠禅師坐禅和讃』 |
| カメラ | 参加者の姿は映らないと公式に明記 |
| そのほか | Zoomが苦手な方向けにYouTubeライブでの配信も/遅刻・早退可/椅子でも可 |
| 公式サイト | ryuun-ji.or.jp |
世田谷区野沢にある龍雲寺(りゅううんじ)の洗心坐禅会は、半世紀近く続いてきた日曜朝の坐禅会です。コロナ禍でいったんオンラインに移り、対面が再開したあともオンラインを併走させているのがこのお寺の特徴。「オンラインで始めた会」ではなく「もともとあった会がオンラインでも開かれている」という順序なので、地に足がついています。
住職の細川晋輔(ほそかわ しんすけ)さんは、先ほどの東京禅センターの副センター長でもあり、臨青のオンライン坐禅会の担当者一覧にも名前があります。この記事で紹介している3つが、実は同じ人のところでつながっているわけです。
ありがたいのが、遅刻も早退もしていい、椅子に坐って参加してもいいと最初から言ってくれていること。しかもオンラインの案内には「参加者のお姿は映りません」とはっきり書かれています。設定を自分でいじる必要すらない、ということですね。日曜の朝という時間帯は人によってはハードルが高いのですが、「途中からでもいいですよ」と言われていると、寝坊した日でも入れます。Zoomが苦手な方のためにYouTubeライブでの配信もあります。
ひとつ注意を。オンラインの開催時刻とZoomの入室情報は、公式サイトで最新のものを確認してください。本堂での会とオンラインで時刻が違ったり、オンラインだけお休みになる週があったりします。ネット上には古い時刻や古いミーティングIDが残っていることがあるので、お寺の公式ページを見るのがいちばん確実です。
申し込みが必要なオンライン坐禅会2選
ここからはフォームから申し込むタイプです。ひと手間ありますが、そのぶん少人数でていねいに進む傾向があります。とくに曹洞宗の坐り方を体験したい方、平日の夜に坐りたい方は、こちらから選ぶことになります。
4. 全国曹洞宗青年会 オンライン坐禅会「穏坐」——毎月最終日曜の夜に、心を調える
| 主催 | 全国曹洞宗青年会(全曹青) |
| 会の名前 | 穏坐(おんざ) |
| 開催 | 原則、毎月最終日曜の21:00〜(各月の日程・申込先は公式サイトで告知) |
| 参加費 | 無料 |
| 申し込み | 必要(フォーム送信後、メールで入室URLが届く) |
| 用意するもの | 座布団やクッション(椅子を用いても可)/坐禅しやすい服装 |
| ツール | Zoom(カメラを使えるようにとお願いあり) |
| 注意 | 参加者は基本的にミュート/広報用に氏名を伏せた写真撮影あり |
| 公式サイト | sousei.gr.jp/ |
曹洞宗の若手僧侶の全国組織が開いている会です。「穏坐(おんざ)」という名前がいいですよね。公式の案内文に、この会の性格がよく出ています。翌日からの学校や仕事を前に心がざわついてしまう日曜の夜に、身体・呼吸・心が調っていくひとときを味わってみませんか、と。
日曜の夜って、独特の重さがありませんか。明日からまた一週間が始まる、という感じ。そこに坐禅の時間を置く、という発想は、正直うまいなと思いました。原則として毎月最終日曜の21時からと決まっているので、予定にも組み込みやすい。日中に時間が取れない方にとっても現実的です。
曹洞宗の坐禅は、壁に向かって坐り、何かを考えたり目指したりせずにただ坐る「只管打坐(しかんたざ)」が基本です。臨済宗のように公案(禅問答)と向き合うのではなく、坐ること自体が目的になる。公式の案内にも「苦しいことを目的にするわけではなく、ただひたすらに坐り、自分自身を見つめる穏やかな時間」とあります。この考え方が合いそうな方は、こちらへどうぞ。
回によっては参加者からの質問に答える時間が設けられることもあります。申し込み制で人数を把握しているからこそできることですね。椅子を使ってもよいと明記されているのも、足に不安がある方には心強いところです。
申し込むと、登録したメールアドレスに入室URLの案内が届きます。迷惑メールフォルダに入ってしまうことがあるので、届かないときはそちらも確認してみてください。
5. 東光禅寺「白山坐会」(横浜)——毎月第二火曜の夜・英語併用で海外からも
| 主催 | 臨済宗建長寺派 白山 東光禅寺(横浜市金沢区) |
| 会の名前 | 白山坐会(はくさんざかい)オンライン |
| 開催 | 原則、毎月第二火曜の21:00〜22:00 |
| 参加費 | 無料(希望者のみPayPalで喜捨・寄付を受付) |
| 申し込み | 必要(開催の10〜7日前から受付。フォーム送信で自動返信) |
| 流れ | 20:50入室開始→挨拶・坐り方の説明→坐禅15分→休憩とお話→坐禅15分→『四弘誓願文』 |
| カメラ | 全身か上半身が映る位置を推奨。音声のみの参加も可/途中参加・退席は自由 |
| 特徴 | 外国人参加者がいる回は英語でも説明/臨済宗青年僧の会との共催 |
| 用意するもの | 座布団や枕のようなクッション、必要なら椅子と飲み物 |
| 公式サイト | tokozenji.or.jp |
横浜市金沢区の東光禅寺が開いている「白山坐会」のオンライン版です。臨済宗青年僧の会との共催なので、臨青のカレンダーに掲載されることもあります。
この記事で紹介する5つのなかで、唯一の平日夜という点がまず大きい。原則として毎月第二火曜の21時から22時までです。週末は家族の予定が入りやすい、日曜の朝は起きられない。そういう方には、むしろこちらのほうが続けやすいかもしれません。
もうひとつの特徴は、外国人の参加者がいる回では、日本語に加えて英語でも説明してくれること。案内文も日英併記で書かれています。海外にお住まいの方、日本語がまだ得意でないご家族と一緒に参加したい方には、貴重な選択肢だと思います。
参加費は無料です。「お気持ちを」という案内はありますが、喜捨はPayPalで送りたい方だけが送る形。坐禅中は画面から少し離れて、全身か上半身が映るようにとお願いされています。これは姿勢を見てもらうためで、指導を受けたい方にはむしろありがたい設計です。とはいえ音声のみでの参加も可能と明記されているので、「顔は映したくないけれど参加はしたい」という方も心配いりません。
東光禅寺は創建800年を数える鎌倉禅の流れをくむお寺で、対面の坐禅会や写経体験も行っています。神奈川にお住まいなら、オンラインで様子を知ってから足を運ぶ、という順序も取れますね。
いまは参加できない会と、その代わりになるもの
ここからは、検索でよく上位に出てくるのに実際にはもう参加できない会について書きます。せっかく調べたのに空振りする、というのがいちばんもったいないので、一応整理しておきます。
円覚寺のオンライン坐禅会——2021年で更新が止まっています
鎌倉の円覚寺は「オンライン坐禅会」というカテゴリのページを持っていて、検索でもよく出てきます。ただ、掲載されている記事は2020年から2021年のもので、そこから更新が止まっています。
現在の円覚寺の坐禅会ページを見ると、第2・第4日曜の日曜説教(9:00〜10:00)と坐禅会(10:00〜11:00)は会場席での参加のみ・予約不要とされていて、ライブ配信は行わないと明記されています。つまり、オンラインで一緒に坐る形は現在は行われていない、と読むのが自然でしょう。なお坐禅会だけの参加はできず、必ず説教会から通しで参加する必要があります。
ただ、円覚寺にはもうひとつの入口があります。ひとつは、日曜説教の法話が後日YouTubeで公開されていること。同時中継はありませんが、あとから聴くことはできます。そしてもうひとつ、管長の横田南嶺(よこた なんれい)老師がYouTubeとVoicyで毎朝5時に「毎日の管長日記と呼吸瞑想」を配信されていて、こちらは2026年現在も続いています。坐禅会そのものではありませんが、朝いちばんに禅の言葉に触れる習慣としては、これ以上ないものだと思います。円覚寺で実際に坐りたくなった方は、こちらの記事にプログラムを整理しています。
両足院の Cloud Sitting——2020年5月で終了した期間限定の企画です
京都・建仁寺の塔頭である両足院(りょうそくいん)も、2020年4月に「雲是 Cloud Sitting」というオンライン坐禅会を行っていました。火曜から金曜の朝8時半、英語と日本語を交えた進行、参加費はドネーション(寄付)という、当時としてはかなり先進的な企画だったようです。
ただ、こちらは副住職と香港のスタートアップが共同で立ち上げた期間限定のプロジェクトで、当初から2020年5月1日までと告知されていたものです。「いつのまにか止まってしまった」のではなく、予定どおりに役目を終えた企画でした。現在の両足院は、境内での坐禅体験を予約制で活発に行っています。
こうして並べてみると、いま続いているのは、個々のお寺の会よりも「青年僧の全国組織」が運営しているものだとわかります。担当を持ち回りにできるぶん、一人の負担が小さくて済むからでしょうね。オンライン坐禅会を探すときは、まず臨青と全曹青のカレンダーを見る。これが2026年時点でのいちばん確実な方法だと思います。
参加する前に知っておきたいこと
用意するものは、座布団かクッションだけ
どの会も、案内されている持ち物はほとんど同じです。座布団、または枕のようなクッション。それと飲み物。これだけです。
座布団は二つ折りにして、お尻の下に敷きます。こうして腰の位置を少し上げると骨盤が立って、姿勢が安定します。床にそのまま坐るとお尻が沈んで、背中が丸まりやすいんですよね。厚めのクッションでも代用できます。
服装は「体を締めつけない、ゆるめのもの」。自宅なので、部屋着でまったく問題ありません。ベルトや腕時計は外したほうが坐りやすいです。椅子に坐って参加してよいと明記している会も多いので、足を組むのがつらい方は最初から椅子で構いません。
坐蒲か、もしくは坐禅椅子がお家に1つあると良いかなと思います。
オンラインで坐るなら、坐蒲がいちばん効く道具です
画面の前で20分坐ってみると、座布団だとお尻が沈むのがよくわかります。坐蒲をひとつ置くだけで姿勢が安定して、続けやすさが変わります。
楽天で見てみる →顔は映さなくていい会がほとんど
参加をためらう理由として、いちばん多いのがここだと思います。結論から言うと、顔を映さずに参加できる会がほとんどです。
東京禅センターは「ビデオをオフに、名前も変更して構わない」と公式に書いています。臨青も、カメラをオンにしてほしいという考え方は示しつつ、切って参加してもかまわないと明記。個人情報についても「参加者がどこまで自分の情報を出すかを決めてください」という姿勢です。照明を暗くする、あえて逆光にする、といった工夫まで案内されています。
さらに徹底しているのが龍雲寺で、オンラインの案内に「参加者のお姿は映りません」と書かれています。自分で設定をいじる必要すらない、ということですね。東光禅寺も、姿勢を見てもらうために全身が映る位置を推奨しつつ、音声のみでの参加を認めています。
マイクは、どの会も基本的に全員ミュートに設定されます。生活音や家族の声が入る心配はいりません。ただし参加者が坐禅会を録音・録画することは禁止されています。ほかの参加者が映り込むためで、これは守りたいところです。
途中で入っても、抜けてもいい
「最後まで坐れなかったら失礼かも」と思ってしまいますが、遅刻・早退を明示的に認めている会があります。龍雲寺は「遅刻早退も可能」、東光禅寺は「途中参加・退席はご自由です」と書いていますし、臨青の臘八特別坐禅会も「入退室自由・最初から最後まで参加しなくてよい」とされています。
これはオンラインならではの気楽さです。お寺の禅堂だと、途中で立ち上がるのはさすがに勇気がいりますから。足が痛くなったら組み替えていい、というのも自宅ならやりやすいところ。無理をして痛みだけが記憶に残るより、心地よかった時間として終えるほうがずっといいと思っています。
会に出ずに、一人で坐りたいときは
ここまでオンライン坐禅会を紹介してきましたが、「決まった時間に人と一緒に坐る」こと自体が負担という方もいると思います。わたし自身、家で坐るときはだいたい一人です。誰かと画面越しにつながっていなくても、坐禅は坐禅として成立します。
一人で始めるなら、まず作法を知るところから。宗派の公式サイトが、無料でていねいな解説を公開してくれています。
| 資料 | 内容 |
|---|---|
| 曹洞宗「坐禅の作法」 | 曹洞宗公式サイト。只管打坐の基本作法 |
| 曹洞宗「いす坐禅のきほん」 | 足を組むのが難しい人向け。椅子の選び方から解説 |
| 臨黄ネット「坐禅の仕方」 | 臨済宗・黄檗宗の公式サイト。英語版もあり |
とくに曹洞宗の「いす坐禅のきほん」は、座面は少し固めのものを、膝が持ち上がらない高さに——と、椅子選びの細部まで書いてあって、かなり実践的です。ページの最後には、近年さまざまな事情で足を組むことが難しい方が増えてきたから作った、という趣旨が添えられています。宗派の側もちゃんと現実を見ているんだな、と感じました。
そして、家で続けるつもりなら、坐蒲(ざふ)をひとつ用意すると景色が変わります。座布団の二つ折りでも坐れますが、坐蒲は坐禅のためだけに作られた道具なので、高さも硬さも最適化されています。骨盤が立って、同じ20分でも体の楽さがまるで違う。「今日も坐るか」と思える回数が増えるのは、この差が大きいです。
オンラインで坐るなら、坐蒲がいちばん効く道具です
画面の前で20分坐ってみると、座布団だとお尻が沈むのがよくわかります。坐蒲をひとつ置くだけで姿勢が安定して、続けやすさが変わります。
楽天で見てみる →よくある質問(FAQ)
Q. 本当に無料ですか?あとから請求されませんか?
無料です。この記事で紹介した5つとも、参加費は無料。東光禅寺だけは「寄付制」と紹介されることがありますが、公式には参加費無料と書かれていて、喜捨はPayPalで送りたい方だけが送る形です。あとから請求が来るような仕組みではありません。
臨青の場合、運営費は臨済宗・黄檗宗の寺院や会員が納める会費でまかなわれている、と公式に説明されています。布教活動の一環なので、参加者からお金を取る前提になっていないわけです。
Q. スマホだけで参加できますか?
できます。どの会もZoomを使っているので、スマホにZoomアプリを入れておけば大丈夫です。ただ、坐禅中はスマホを手に持たず、少し離れた場所に置いて画面を見なくていい状態にしておくのがおすすめ。通知が来ると集中が切れるので、機内モードや「おやすみモード」にしておくといいです。
姿勢を見てもらいたい会(東光禅寺など)では、全身か上半身が映る位置に置く必要があります。スマホスタンドか、本を積んだ上に立てかけるだけでも十分です。
Q. 子どもと一緒に参加できますか?
できます。臨青のオンライン坐禅会には「子ども坐禅会・親子坐禅会」という枠が用意されていて、坐禅15分を2回、あいだに子ども向けの法話が入る構成になっています。カレンダーに「子供坐禅会」と書かれた回を選んでください。
お寺の坐禅会は40分以上じっと坐ることが前提で、小さいお子さんには難しいことが多いです。その点、オンラインの子ども向けの回は現実的な長さに設計されています。途中で飽きてしまっても、家なら気まずくならないのもいいところですね。
Q. オンラインでも坐禅の効果はありますか?
坐っているのは自分自身なので、坐禅としてやっていることは同じです。むしろ、移動時間がゼロで、続けやすいという点ではオンラインのほうが有利かもしれません。月1回お寺に通うより、週1回家で坐るほうが習慣になりやすい方もいるはずです。
ただ、正直に言えば違いもあります。次の質問で書きますね。
Q. 結局、お寺に行くのとどう違いますか?
いちばん違うのは「逃げられなさ」だと思っています。お寺の禅堂は、坐る以外にできることが何もない空間です。スマホもないし、冷蔵庫も開けられないし、途中で立つのも気が引ける。その逃げ場のなさが、結果として深く坐らせてくれます。
自宅だと、どうしても日常の延長になります。宅配便が来るかもしれないし、洗濯機の音が聞こえるかもしれない。それが悪いというより、性質が違うという話です。
あとは警策(きょうさく/肩を打つ棒)がないこと。姿勢が崩れたときに直してもらえる機会は、当然ながらありません。そのぶん、自分で背筋を意識する必要があります。
わたしの考えでは、オンラインは「続けるため」、お寺は「深めるため」です。まずオンラインで習慣にして、行けるタイミングが来たらお寺で坐ってみる。この順番なら、お寺に行ったときに「ああ、こういうことか」と腑に落ちる瞬間があると思います。逆にいきなりお寺に行って、痛みと緊張だけで終わってしまうのはもったいない。
Q. お寺での坐禅会も探してみたいのですが
エリアごとにまとめています。無料・予約不要の会も多いので、思っているよりずっと気軽に行けますよ。
まとめ——画面の前でも、坐れば坐禅
コロナ禍で生まれたオンライン坐禅会の多くは、役目を終えて静かになりました。それでも残ったものは、一時しのぎではなく、必要とされているから続いている会です。無料で、申し込みもいらず、顔を映さなくていい。始めるハードルは、たぶん想像しているよりずっと低いです。
- まず一回試したい → 臨済宗青年僧の会(無料・予約不要・パスコード5555)
- 何が起きるか知ってから入りたい → 東京禅センター(60分の進行が公開・カメラオフ可)
- 日曜の朝に習慣づけたい → 龍雲寺 洗心坐禅会(オンラインは7:30〜・姿は映らない・遅刻早退可)
- 日曜の夜に心を整えたい → 全国曹洞宗青年会「穏坐」(原則毎月最終日曜21時・曹洞宗の只管打坐・要申込)
- 平日の夜に坐りたい・英語で参加したい → 東光禅寺「白山坐会」(原則毎月第二火曜21時・無料・要申込)
- 人と合わせず一人で坐りたい → 曹洞宗「いす坐禅のきほん」+坐蒲を用意
掲載情報はすべて2026年8月時点のものです。オンライン坐禅会はとくに開催状況が変わりやすいので、参加前に必ず各主催者の公式サイトで最新の日程をご確認ください。
まずは今週のカレンダーをのぞいてみてください。座布団を二つ折りにして、その上に坐るだけ。それで始まります。